未来のデジタルファースト・エンタープライズにおけるオープンソース・ソフトウェアの重要性

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SUSEはこの度、IDC InfoBrief「未来のデジタルファースト·エンタープライズにおけるオープンソース·ソフトウェアの重要性」の調査結果を発表しました。SUSEの委託によりInternational Data Corporation (IDC)が実施した本調査では、DevOpsとセキュリティ·ソリューションにおけるトレンド、課題、優先順位、およびオープンソース·ソフトウェア (OSS)が開発者の生産性に与える影響を調査しています。

本調査では、OSSがエンタープライズ·デジタル·イノベーションの重要な原動力であり、プロプライエタリ·ソフトウェア(非フリーソフトウェア)と比較して、優れた俊敏性、パフォーマンス、およびセキュリティを提供することがわかりました。 本調査は、アジア太平洋地域で金融サービス、保険、電気通信、政府などのさまざまな業界に従事する11か国838人を対象に行われました。

IDCリサーチ·バイス·プレジデントのLinus Lai氏は、「ソフトウェア主導でビジネスが行われるデジタルファーストの世界では、OSSがエンタープライズ·テクノロジ·スタック全体で非常に重要な役割を果たし、イノベーション、顧客体験の向上、および全体的なデジタル トランスフォーメーションを促進することが、今回の調査で明らかになりました」と、述べています。 

主な調査結果

  • OSSは、アジア太平洋地域の主要な企業でデジタル·イノベーションを推進するために使用されるソフトウェアの約70%を占めています。
  • OSSは、開発者がビジネスおよびテクノロジー環境に特有の問題に対処することで、開発者の満足度を向上させます。
  • エンタープライズ·サイバーセキュリティに対するOSSの能力は、強力なベンダーとコミュニティのテスト、および主要なエンタープライズレベルのOSSベンダーによる専門的なソフトウェアサポートにより比類のないものとなっています。
  • 回答者の61%が、プロプライエタリ·ソフトウェアに比べてOSSのパフォーマンスが優れていると評価しました。

この調査によると、OSSは幅広いエンタープライズ·テクノロジ·スタックに関連していますが、その使用法はさまざまです。 たとえば、回答者の60%近くがデータベースにOSSを使用し、53%がオペレーティング·システムにOSSを使用しています。コンテナ関連のテクノロジーに関しては、OSS を使用しているのは30%のみです。これは主に、アジア太平洋地域の企業が、平均して、成熟した市場よりもコンテナの導入過程が早いためです。

マイクロサービスとクラウドネイティブ·アプリケーションの台頭に伴い、企業のIT部門に新たなセキュリティの課題が生じています。これにより、企業は新たにコンテナレベルでセキュリティを管理する革新的な方法を検討し、コンテナ·セキュリティ·ソリューションを選択する際に、これらの課題を十分に考慮する必要があります。開発チームは、新しいクラウド·ネイティブ·テクノロジーを常に最新の状態に保ち、アプリケーションをより迅速に提供するというプレッシャーにもさらされています。

SUSE APJの最高技術責任者(CTO)であるVishal Ghariwalaは、次のように述べています。「今日の非常に競争の激しいIT環境では、熟練した開発者は安価なリソースではないため、優秀な人材をすぐに利用できるわけではありません。開発者の価値を最大化することは、ビジネスをベストな効率で運営するための重要トピックであるはずです。本調査結果は、OSSの使用が開発者の生産性を向上させるだけでなく、開発者が新たなテクノロジーやオープンソース·イノベーションへ貢献する機会を高めることも示しています。また、OSSは、厳格なコミュニティ·レビューと短い開発サイクルにより、プロプライエタリ·ソフトウェアよりも堅牢で安全です。そのため、企業の開発チームは迅速にイノベーションを起こすことができるのです」

企業がデジタルジャーニーを進めるにつれて、成功に不可欠な新しいドメインでOSSの使用が拡大していきます。回答者の60%が、将来OSSを使用するための技術分野のトップとしてセキュリティを位置づけています。この技術分野のリストには、AI/ビッグデータ分析、コンテナ管理、メタバースなどの新しいテクノロジー·ドメインも含まれています。さらに、ハイブリッド·クラウドコンピューティングが企業のデフォルトの運用モデルになり、企業が「エッジ」などの新しい分野の拡大を目指す中で、コンテナの使用は不可欠です。

IDC InfoBriefの調査結果「未来のデジタルファースト·エンタープライズにおけるオープンソース·ソフトウェアの重要性」(英語のみ)はこちらからダウンロードいただけます。

 

著者について

Vishal Ghariwalaは、APJおよびGreater China地域のシニア ディレクター兼、最高技術責任者(CTO)であり、真のオープンソースソリューションのグローバルリーダーです。Vishalは地域全体における顧客およびパートナーの役員との連携、そして、市場、メディア、およびアナリストに対し、技術的な観点からSUSEのマインドシェアを拡大する責任を負っています。また、関連する業界、市場、テクノロジーのトレンドを評価し、会社の戦略に沿った機会を特定するために、SUSE CTOオフィスとのグローバルチャーターも保持しています。

SUSE入社前は、Red Hatでクラウドネイティブ·アプリケーションのディレクターを務め、アジア太平洋地域全体でRed Hat OpenShiftAPI管理、統合、およびビジネス自動化ポートフォリオの成長と採用を推進する上級技術者のチームを率いていました。 

Vishalはソフトウェア業界で20年以上の経験があり、シンガポールの南洋理工大学で電気電子工学の学士号を取得しています。

Vishalに関する詳細はLinkedInでご確認ください。

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Vishal Ghariwala Vishal Ghariwala is the Senior Director and Chief Technology Officer for SUSE for the APJ and Greater China regions. In this capacity, he engages with customer and partner executives across the region, and is responsible for growing SUSE’s mindshare by being the executive technical voice to the market, press, and analysts. He also supports the global Office of the CTO to assess relevant industry, market and technology trends and identify opportunities aligned with the company’s strategy.