業界初! Windows環境向けCeph対応 | SUSE Communities

業界初! Windows環境向けCeph対応

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Cephは、主要なオープンソースソフトウェアベースのソフトウェアデファインドストレージプラットフォームとして広く認識されています。高い復旧性を持つアーキテクチャと複数のプロトコルの標準サポートにより、オンプレミスとクラウドネイティブワークロードの両方に最適なソリューションです。しかし、すべてのワークロードを同様に対応するわけではありません。Linux環境は、性能と耐障害性を向上させる分散アーキテクチャを活用するネイティブ Ceph プロトコル対応をしていることから長い間様々な環境で活用されてきました。Windows クライアントは、iSCSI や SMB などゲートウェイを介してのみ Ceph リソースにアクセスできたため、遅延を増加させるボトルネックを作り、I/O帯域幅や障害復旧パスを制限する可能性がありました。

既存の課題へ対応するためこのたび業界初の取り組みとして、Ceph用のネイティブWindowsドライバを発表いたします! 新しいSUSE Enterprise Storage 7 の一部として、このWindowsネットワークブロックデバイスドライバ はゲートウェイ アクセスの要件を排除し、Rados ブロック デバイス (RBD)) アクセスを提供する新しい “rbd-wnbd”ドライバと拡張可能なライブラリを通じてネイティブ Ceph プロトコルを利用できます。CephバイナリもWindows用に構成されており、コマンド ラインおよび PowerShell 環境から完全なRBDイメージ管理(作成, 削除, 一覧表示など)が行えます。これらのコンポーネントはすべて、単一の MSI ベースのインストーラにまとめられ、インストールと管理が容易になりました。

ネイティブプロトコルのサポートは、管理上の負担を軽減するだけでなく、従来のゲートウェイのセットアップよりもパフォーマンスが向上します。現在のベンチマークでは、この新しいドライバ対応は同等のiSCSI構成の2~3倍の性能を実現しています *

この素晴らしい対応は、Cloudbase Solutionsとのパートナーシップを通じて可能になりました。SUSEとCloudbase Solutionsは、多様なシステムが混在するデータセンタの複雑さを理解し、現実の課題に対処するための革新的なソリューションを提供することに専念しています。これは、私たちが対応してきた様々な課題に対する重要な取り組みの一つに過ぎません。

最後に、SUSEはオープンソースコミュニティにこの取り組んできた成果を貢献することを嬉しく思います。コードはすべて githubプロジェクトを通じて入手でき、オープンソースライセンスでリリースされます。この取り組みに引続き参加ことを楽しみにしており、このドライバがデータセンタにどのように役立つのかをご理解頂けるように、みなさんのフィードバックをお待ちしています!

 

* パフォーマンスはワークロードの特性や環境固有の変数に大きく依存するため、結果は異なる場合があります。

このブログは Industry First: Ceph for Windows! の抄訳です

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