SUSE、SUSE Linux Enterprise Serverにおいて64ビットARMに対応したHPCモジュールの提供を開始

April 3, 2017


Tokyo, Japan

SUSEは本日、SUSE Linux Enterprise Server(SLES)において、64ビットARM(AArch64)システムに対応したハイパフォーマンスコンピューティングモジュール(HPCモジュール)の提供を開始したことを発表しました。

OSであるSLESに同梱するのではなく、HPCモジュールを通じて特定のパッケージ・セットで提供するのは、アップストリーム・コミュニティのパッケージの急速な進化に対し、より迅速に対応するためです。

OpenHPCプロジェクトの実現するオープンなコラボレーションにより、HPCコミュニティは現在、加速度的なイノベーションと、各種ツールのインストールの容易化に向けて、急ピッチの変革が進んでいます。SUSEはOpenHPCコミュニティの創設メンバーであり、X86-64とARMのプロセッサー・ベースのシステムでOpenHPCをサポートできるよう、OpenHPCおよびパートナー各社と連携してきました。

ハイパフォーマンスコンピューティング市場はこれまで、スーパーコンピューティング・センターにおける科学演算ワークロードでの使用以外にも、銀行・金融、医療研究、エネルギーなどの分野でデータ分析などのビジネス特化型のワークロードを対象に、世界規模で成長・進化しています。一方、これらの企業には、こうした環境の維持に必要な大規模なチームが存在しておらず、HPCソフトウェアの商用サポートが必要です。

そしてこれこそが、SLESのHPCモジュールが本領を発揮する分野です。HPCモジュールに同梱の各種パッケージは、SLESのベースサブスクリプションに基づき、SUSEが全面的にサポートします。

SLES 12のHPCモジュールには現在、以下のパッケージが同梱されています。

  • conman – 0.2.7
  • cupid – 20151017 (X86-64 only)
  • hwloc – 1.11.5
  • lua-lmod – 6.5.11
  • lua-luafilesystem – 1.6.3
  • lua-luaposix – 33.2.1
  • lua-luaterm – 0.7
  • memkind – 1.7.0 (X86-64 only)
  • mrsh – 2.12
  • munge – 0.5.12
  • pdsh – 2.31
  • powerman – 2.3.24
  • prun – 1.0
  • rasdaemon – 0.5.7
  • slurm – 16.5.8.1

 

HPCモジュールは、SUSE Linux Enterprise Serverのアドオン製品として提供されます。

本資料はSUSEブログに投稿された記事 (https://www.suse.com/communities/blog/sles-12-high-performance-computing-module-arm-based-systems-now-available/) の抄訳版です。

 

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