ハイファ大学

亮点

  • ライセンスコストを削減し、IT 部門を予算のプレッ シャーから解放
  • SAP HANA の非常に高速なレポーティングによる 意思決定の支援
  • 手動での SAP ERP 管理業務を削減し、付加価値の 高い取り組みのための時間を確保
素晴らしい学習体験を生徒に提供するため、ハイファ大学のような高等教育機関は、より少ないリソースでより多くの成果を出す方法を常に模索しています。ハイファ大学は、ミッションクリティカルな SAP ビジネスシステムを SUSE® Linux Enterprise Server for SAP Applications を実行する x86 サーバーにマイグレートすることで、多額のコストを削減できる可能性に気づきました。SUSE との連携によって、運用コストを削減しながら、SAP HANA によるインメモリ分析への移行を支える堅牢な基盤構築を実現しました。

概述

イスラエルのカルメル山頂に位置するハイファ大学は、公立の研究大学として 1972 年に創設されました。人文学、法学、自然科学において国のトップに位置する大学の一つとして、ハイファ大学はイスラエルや世界中の国々からの 18,100 名の大学生、大学院生、博士課程の学生のコミュニティにサービスを提供しています。

挑战

限られたリソースの中で可能な限り学生の学習体験を高めるため、ハイファ大学は常に課題に取り組んできました。インフラストラクチャをコストセンターと考える組織が多い中、ハイファ大学は、同大学の IT を付加価値分析のためのスリムで低コストのプラットフォームへと変革できる、貴重な機会であることを認識していました。

ハイファ大学のシステム管理者であるArthur Shkabatur 氏は語ります。「世界中の多くの高等教育機関と同様に、ハイファ大学では、入学、生徒のライフサイクル管理、教育パフォーマンスの管理、ビジネスインテリジェンスなどのコアプロセスの多くのサポートを、SAP アプリケーションに依存しています。」

ハイファ大学は、数年間にわたり、分析に関する組織全体の需要が確実に増加していることを把握していました。特に、大学の財務データを詳細までドリルダウンしたいという要望があったものの、会計システムが SAP 環境外にあったために、必要なレポートを作成して提供することは困難でした。

「以前は IBM Power Systems で IBM AIX を実 行 し、SAP ERP アプリケーションとOracle Database をサポートしていました。」と Shkabatur 氏は説明します。「IBM Power Systems のライフサイクルは終わりに近づいていたため、コモディティ化された x86 サーバーにマイグレーションすれば、相当なコスト削減が達成できることが分かっていました。

「同時に、会計処理を SAP にマイグレーションして SAP BusinessObjects を導入すれば分析能力を強化できるということも認識していました。必要な水準の信頼性とパフォーマンスを提供するために、新たなビジネスシステムをサポートできる、堅牢で低コストのサーバープラットフォームを探していました。」

「パフォーマンスに妥協せずに IT 費用を削減することで、限られたリソースをより効率的に配分し、他のエリアへの投資を増やすことができるようになりました。これにより、学生の学習環境を改善することが可能になりました。」

SUSE 解决方案

この課題を解決するため、ハイファ大学は、SAP 環境をすべて EMC および NetApp のストレージアレイに接続された HP サーバー上 の SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications に移行することを決定しました。

「私たちが SUSE を使い始めたのは、10 年前でした。最近も、事務員向けのフロントエンドとして、ビジネスインテリジェンスを活用したユーザーフレンドリーな SAP Portal を導入しました。」と Shkabatur 氏は話します。「私たちは、アプリケーションのサポートにSUSE Linux Enterprise Serverを選択したことに満足しています。ポジティブな体験を経て、SUSE が私たちの新しいx86 環境に最適なプラットフォームであると確信するに至りました。」

「SUSE と SAP が緊密に連携していることと、SUSE から提供されるエンタープライズクラスのドキュメントやサポートに大変感銘を受けました。さらに、SUSE には教育機関向けソフトウェアライセンスのプログラムがあるため、同等の IBM AIX 環境と比較して、運用コストを大幅に削減することができました」

VMware VSphere で環境を仮想化することにより、ハイファ大学は、1 つの共有インターフェイスで演算とストレージのリソースをプロビジョニングできるようになったため、新たなサービスの構築、テスト、デプロイに必要な時間が短縮されました。

このソリューションは、標準で、幅広い管理機能と設定ツールを同大学に提供しています。たとえば、ハイファ大学は、YaST® を使用して、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications 環境を管理しています。

成果

現在、ハイファ大学は、付加価値を提供する分析機能の構築と展開に必要な、堅牢性、低コスト、拡張性を兼ね備えたプラットフォームを確立しています。

Shkabatur 氏はこのようにコメントしています。「高額な AIX インフラストラクチャから x86 システムと SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications へ移行することで、運用コストを大幅に削減できました。パフォーマンスに妥協せずに IT 費用を削減することで、限られたリソースをより効率的に配分し、他のエリアへの投資を増やすことができるようになりました。これにより、学生の学習環境を改善することが可能になりました。」

ハイファ大学は現在、会計処理を SAP ERP に移行して SAP BusinessObjects を導入する準備を進めています。新しい会計アプリケーションをサイドカー設定により SAP HANA データベースと接続することで、非常に高速なレポーティングが実現します。

「SAP HANA 向けの教育機関向けライセンスプログラムにより、私たちは、予算を圧迫することなく、エンタープライズグレードのインメモリ分析を導入することができます。」と Shkabatur 氏は話します。「将来的には、SAP ERP アプリケーションのすべてのデータベースを SAP HANA に移行する予定です。これにより、エンドユーザーアプリケーションの応答時間を全体的に短縮できます。」

Shkabatur 氏は、このように締めくくります。「SUSE と SAP のソリューションのおかげで、学生の素晴らしい学習体験を実現するためのツールを教職員に提供できることは間違いありません。」