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CPU高負荷状態時の原因調査事例

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環境

SUSE Linux Enterprise 11

概要

topコマンドであるプロセスのCPU使用率が100%近くになっていることを確認した。
sarコマンドの出力結果を見ると、%iowait(CPU総時間当たりのI/O待ち時間の割合)が高いことが確認できるが、どのようなことが考えられるか。

- CPU              
09:30:05 AM CPU %user %nice %system %iowait %steal %idle
09:30:08 AM all 4.50 0.00 3.53 75.16 0.00 16.81
09:30:11 AM all 4.61 0.00 3.56 77.54 0.00 14.29
09:30:14 AM all 4.71 0.00 3.57 79.10 0.00 12.63
09:30:17 AM all 4.63 0.00 3.69 78.45 0.00 13.24
09:30:20 AM all 4.58 0.00 3.62 81.66 0.00 10.13
09:30:23 AM all 4.65 0.00 3.56 84.14 0.00 7.65
09:30:26 AM all 4.65 0.00 3.47 80.68 0.00 11.20
09:30:29 AM all 4.68 0.00 3.52 80.34 0.00 11.46
09:30:32 AM all 4.56 0.00 3.48 79.76 0.00 12.20
09:30:35 AM all 4.65 0.00 3.53 79.90 0.00 11.93
Average: all 4.62 0.00 3.55 79.67 0.00 12.16
:              

解決策

topコマンドのCPU使用率は、%iowaitを含みますので、CPU使用率が100%近くなるのは、該当プロセスのディスクI/O待ちに起因していると考えられます。
上記出力の%iowaitの値は、%system(CPU総時間当たりのカーネル空間での実行時間の割合)の値に比べ著しく高いことが確認できます。
これは、スワップ領域へのアクセスが頻発している可能性が考えられます。
そこで、sarコマンドでswapの出力結果(下記参照)を見ますと、%swpused(スワップ領域の使用量)の数値が100%近い数値を示していることが確認できます。

- swap          
00:00:01 kbswpfree kbswpused %swpused kbswpcad %swpcad
:          
09:00:02 0 33559776 100.00 2440536 7.27
09:30:14 34576 33525200 99.90 2455952 7.33
09:30:17 35364 33524412 99.89 2457140 7.33
:          

 

一般的に、%swpusedの数値は、物理メモリが不足してくると、上昇する傾向がありますので、これらの数値を見る限りでは、物理メモリが不足していることに起因して、ディスクI/O待ちが発生し、CPU使用率を上げている可能性が考えられます。

対処としては、物理メモリの増設などが挙げられます。

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  • ドキュメント ID:00100012
  • 作成年月日:26-MAY-15
  • 修正年月日:26-MAY-15
    • SUSESUSE Linux Enterprise 11

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