SUSEとopenATTIC — オープンソースのSUSEテクノロジ

Larry Morris

Larry Morrisは、SUSEのエンタープライズSoftware-defined Storage製品ラインを担当するシニアプロダクトマネージャです。2014年にSUSEに加わりました。エンタープライズストレージ製品開発に30年以上の経験があります。

最初に、Hewlett-Packardのディスクメモリ部門で、ソフトウェア開発エンジニアを務めました。また、製品開発、製品およびソリューションのテスト、事業戦略、プログラム管理、製品管理、テクニカルマーケティング、製品サポート、トータルカスタマエクスペリエンスの分野で、さまざまなエンジニアリング、管理、役員などの職務を担当しました。

コンピュータサイエンスの学士号とMBAを取得しています。現在は、ユタ州ミッドウェイに住んでいます。

Jason Phippen

Jason Phippenは、SUSEの提供する新しいSoftware-defined Storageである、SUSE Enterprise Storageの製品マーケティングを指揮しています。Jasonには、2014年にSUSEに入社する前、VERITASやComputer Associates、Emulexなどの企業で、15年以上にわたって製品およびソリューションマーケティングを担当してきた経験があります。

openATTICは、データセンターの確立されたストレージテクノロジに代わる無料のソリューションです。開発は、5年前に開始されました。重視されたのは人気の高いストレージプロトコルで、ファイルストレージ用のCIFSとNFS、さらにはブロックストレージ用のiSCIとファイバチャネルです。ストレージデータが増加している今、個人のストレージシステムの境界を越えてそれに代わるストレージを探しているお客様も増加しています。

2015年には、Ceph分散ストレージクラスタへの対応が、openATTICに追加されました。こうした動きによって、従来のストレージから新しいストレージパラダイムへのシームレスな移行が可能となり、openATTICはストレージシステムの統合インタフェースを提供し、レガシアプリケーションのギャップを埋めるソリューションとなっています。

現在、市場には他にも多くのストレージ管理システムが出回っていますが、openATTIC独自の特徴を持つものはごく少数です。たとえば、重視されているのはストレージ管理のみです。開発作業では、フィーチャークリープの回避に努めているため、openATTICにはデータセンターに適した管理アプリケーションで役に立たないような多すぎる機能は備わっていません。

openATTICはオープンソースのため、機能に任意の制約はありません。目標としているのは、新規ユーザが制約を受けることなくopenATTICを簡単にテストし、評価できることです。openATTICは、運用環境で使用されている人気の高いLinux配布パッケージをサポートしているため、お客様はオペレーティングシステムを自由に選択できます。

openATTICを使用すれば、さまざまな方法でストレージを管理し、プロビジョニングできます。openATTICは、Linux Logical Volume Managerや通常のファイルシステムなどのテクノロジをサポートしていますが、ZFSやBTRFSなどの高度なファイルシステムもサポートしています。openATTICは、同じWebインタフェースで、複数のストレージノードを管理できます。Distributed Replicated Block Device (DRBD)を使用して、個々のボリュームを他のノードに同期ミラーリングできます。新しいストレージリソースは、openATTICによって自動的に監視されます。機能はすべて、Webインタフェースや外部アプリケーション、またはREST API経由でスクリプトを使用して管理できます。

openATTICは、2つの主要なコンポーネントから構成されています。Pythonは、Djangoアプリケーションサーバをベースとしたバックエンドアプリケーションです。Web UIは、有名なWebテクノロジを使用して開発されています。各コンポーネントには専用の自動テストスイートがあり、新たなリリースに新機能を取り入れる前にそれらのテストに合格する必要があります。

従来のSANおよびNAS管理機能に加えて、2015年にはCeph管理サポートが開始されました。その時点では、市場に出回っているCeph管理ツールは少なく、管理者に有意義な方法で、また、使用を妨げたり、使用が分かりにくく困難になったりしないように、1つのアプリケーション管理機能と監視機能を統合できるツールを作成する必要がありました。

現在では、Ceph管理サポートは機能開発の後半部分に組み込まれており、SUSE Enterprise Storage 4にも備わっています。大まかに言えば、現在openATTICは、Cephクラスタ全体のヘルス状態やパフォーマンスに加え、Cephプール、RADOSブロックデバイス(RBD)、オブジェクトストレージデーモン(OSD)などのさまざまなオブジェクトやエントリの管理機能と監視機能を監視し、可視化するダッシュボードを提供します。openATTICは、ここではボトムアップアプローチを取っており、基本的な機能の提供から開始して、ユーザのフィードバックに基づいて、リリースごとに後で改良し、拡張できます。Cephオブジェクトの管理に加えて、既存のストレージプロトコルを使用して、ブロックデバイスをマッピングし、共有することもできます。openATTICを使用すれば、クラスタのCRUSHマップを確認し、変更できます。同じopenATTICインスタンスで複数のCephクラスタを管理し、監視する機能もサポートされています。

今後は、リモートノードの監視機能に加え、クラスタノードやサービスのリモート管理機能や導入機能も追加される予定です。

OpenATTICでのSUSEの役割

SUSEは、openATTICストレージ管理テクノロジおよびアセットをit-novum社から買収しました。取引では、SUSEは独自のSoftware-defined Storage管理アセットおよびリソースをit-novum社から買収しました。

取引の一環として、優秀なエンジニアチームがSUSEに入社し、エンジニア部門に加わりました。

SUSEは、openATTICとSUSE Enterprise Storageについて、1年以上にわたりit-novum社と提携してきました。このテクノロジは、強力な管理機能を必須とする企業に対し、オープンソースのSoftware-definedインフラソリューションを提供するという、SUSEの戦略と完璧にマッチします。

ストレージの変革は進行中であり、エンタープライズグレードのストレージ管理は、SUSE Enterprise Storageソリューションを活用する準備のできているお客様にそうした変革を実現させるために不可欠です。この取引により、SUSEはストレージ管理計画に基づいてより迅速な提供を実現できるとともに、お客様に対し、あらゆるレベルでSUSEから直接優れたサポートを提供することが可能になります。

OpenATTICのサポートは、2016年12月2日にリリースされるSUSE Enterprise Storage 4でも行われる予定となっています。

大規模で迅速なSoftware-definedの世界での適応と成功

Raj Meel

Raj Meelは、SUSEのグローバルプロダクトおよびソリューションマーケティングマネージャです。SUSE Linux Enterprise Server、SUSE Live Patching、仮想化およびコンテナテクノロジを担当しています。Raj Meelは、ITセキュリティ製品を販売し、複雑なプロジェクトを管理し、立ち上げ時から最先端のIT製品を開発してきた情熱的な技術者です。現在は家族とともに、マサチューセッツ州のボストン郊外に住んでいます。

Software-definedコンピューティングは、多くの理由から将来の道を切り開くものです。そのうち最も重要な2つの理由は、アジリティの実現とコスト削減です。個々のサーバで実行されているハードウェアに縛られたリソースを1つのプールに統合し、そこからアプリケーションで必要に応じてコンピューティング、ストレージ、およびネットワーキングリソースを引き出すことで、Software-definedコンピューティングは、急速に変化するビジネス環境で勝利を収めるのに必要なアジリティを提供します。未使用のサーバや使用頻度の低いサーバを最大限に活用することができるため、ハードウェアコストも削減できます。

こうした利点を考慮すると、SUSE Linux Enterprise Server 12で利用可能なSoftware-definedテクノロジについて、SUSECON 2016で多数のセッションが開催されることも当然のことと思われます。Linuxは人気の高いクラウド用OSであり、Software-definedコンピューティングを使用しているほか、実際には「アジリティ」の同義語となっています。SUSE Linux Enterprise Server 12は、OpenStackのためのスマートなOSとして認識されており、Software-definedコンピューティングの基盤となっているほか、SUSEがSUSECON 2016でリリースしたService Pack 2は、この基盤の上に構築されています。

ただし、Software-definedコンピューティングだけが、成功を収めるために必要なものではありません。セキュリティと信頼性のテクノロジを更新し、テクノロジの変更に適応できるようタイムリーにサポートすることが必要です。SUSE Linux Enterprise Server 12 Service Pack 2では、セキュリティと信頼性を提供するほか、現在企業が必要としているグローバルサポートを利用できます。さらに将来を見据えて、モノのインターネット(IoT)とデータ駆動型インテリジェンスの強力なプラットフォームを提供します。

次に示すのは、Service Pack 2で利用できる機能の概略です。

アジリティを実現する機能

アジリティとは、ネットワークリソースの需要の変化の即座に対応できるインフラテクノロジで、将来の必須アプリケーションを提供する競争に打ち勝つことを示します。Service Pack 2は、データプレーン開発キット(DPDK)と統合されたOpen vSwitch (OvS)実装のサポートを追加することにより、SUSE Linux Enterprise Server 12のSoftware-definedネットワーキングサポート上に構築されています。この実装では、パケットでパケットパスのカーネルレッグをスキップしてユーザパスをスローパスから代替ファストパスに変換することで、パフォーマンス重視のワークロード(通信ワークロードなど)のユーザスペース内のファストパスパケット処理を作成できます。OvS-DPDK実装は、OvS単独実装よりも最大10倍高速でパケットを処理できるため、仮想ネットワーク機能の実装を求める通信事業者に特に魅力的です。こうした使用事例以外にも、Service Pack 2のネットワーク機能仮想化機能とSUSEプラットフォームの幅広いハイパーバイザのサポートにより、クラウド環境の完全仮想化ソリューションを提供します。

SAPアプリケーション向けの追加アジリティ

Service Pack 2は、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsをアップデートしますが、これにはSAP環境のアジリティを高める追加手段を提供する機能も含まれています。このアップデートにより、SAP環境全体を高速化できるほか、特にSAP Business Suite 4 SAP HANA (S/4HANA)へのマイグレーションを簡易化し、高速化できます。また、SAP HANAをチューニングしてパフォーマンスを向上できます。さらに、SAP HANAクラスタの拡張サポートにより、災害耐性の高いSAP HANA環境を構築できます。

NVDIMMサポートによるパフォーマンスの向上

Service Pack 2 は不揮発性デュアルインラインメモリモジュール(NVDIMM)をサポートしているため、ほぼ間違いなく安定性と信頼性のカテゴリに適合します。NVDIMMはI/Oパフォーマンスを向上できるため、同じく重要なアジリティ向上要因となります。NVDIMMを使用して、アプリケーションのアドレス可能な永続メモリを実現することで、Service Pack 2はアプリケーションのパフォーマンス、特に、データベース、ストレージ、分析アプリケーションのパフォーマンスを向上させます。

信頼性については、NVDIMMは電源喪失時にもデータを維持できるほか、停電後の再構築時間を大幅に短縮できるため(再起動時にデータを即座に利用可能)、Service Pack 2のNVDIMM機能のサポートは、オンライントランザクション処理(OLTP)アプリケーションなどのダウンタイムへの許容度が極めて低いアプリケーションを持つ組織にとって魅力的です。

OpenPOWERとIBM Power Systems LCサーバのサポートによる高パフォーマンスワークロード

Service Pack 2は、新しいIBM Power Systems LCサーバやOpenPOWER Abstraction Layer (OPAL)システムをはじめとしたIBM Power Systemsの全製品をサポートしており、x86コンピューティングの代替ソリューションを選択できるため、アジリティを向上させることができます。POWER8プロセッサ向けのCoherence Accelerator Processor Interface (CAPI)拡張バス向けに設計されたソリューションの増加と最近(2016年10月)のOpenCAPI Consortiumの登場が示しているように、ITコミュニティはこうしたx86の代替ソリューションへの関心の高まりを予測しています。OpenPOWER Foundationのメンバーである業界の巨大企業の数は増え続けており、Google、NVIDIA、Samsung、SUSEなどが名を連ねています。

Service Pack 2は、POWERプロセッサベースのサーバ向けのSUSE Linux Enterprise High Availability Extensionについても全運用モデルでサポートしており、高速なメモリ初期化により大規模メモリシステムの再起動時間を短縮します。Service Pack 2を使用すれば、このプラットフォームを活用して、高パフォーマンスで高可用性のワークロードのビジネスニーズに極めてスムーズに対応できます。

簡単なアクセスと柔軟なアップデート

Service Pack 2には、2つのアップデート関連機能が備わっています。1つ目の機能は、SUSE Customer Care (SCC)を通じて、SUSE Package Hubで最新のパッケージとテクノロジにアクセスできる機能です。SCCは、製品のサブスクリプションとエンタイトルメントを管理し、サポートにアクセスするためのSUSEのWebポータルです (アップデートプロセスでのSCCの詳細については、SUSEインサイダーの2016年6月号の「SUSE Linux Enterprise 12 Service Pack Migration (SUSE Linux Enterprise 12 Service Packのマイグレーション)」をご覧ください)。2つ目の機能は、時間とリソースを節約するため、Service Pack 2でアップグレードやサービスパッケージをスキップすることができる機能です。たとえば、SUSE Linux Enterprise Server 12 Service Pack 1をスキップして、Service Pack 2を直接インストールすることができます。

アップデートの最後で、Service Pack 2インストーラがアップデートサーバにアクセスして、ドライバのアップデートが入手可能であるかどうかをチェックします。入手可能な場合は、インストーラが自動的にそれらを適用し、YaST (Yet another Setup Tool)を再起動します。これにより、アップデートを適用できる速度が向上します。

調査の機会

Stephen Hawking氏が提案したように、「インテリジェンスが変化に適応できる機能である」ならば、インテリジェントな組織は、Service Pack 2で使用できるSUSE Linux Enterprise Server for ARM、SUSE Linux Enterprise Server for Raspberry Pi、Intel Omni-Pathアーキテクチャなどの新しいテクノロジについて調査したいと考えることでしょう。調査は、導入に向けた確かな最初のステップです。

SUSE Linux Enterprise Server for ARMの紹介

SUSE Linux Enterprise Server 12 Service Pack 2では、64ビットARMプロセッサのサポートがSUSE Linux Enterprise Server 12コードベースの一部になりました。エネルギー効率の高さで有名なARMv8-Aアーキテクチャは、サーバシステムの新しいテクノロジトレンドです。このアーキテクチャには大規模なエコシステムが存在するため、急速に変化するビジネスニーズにはるかに素早く対応できます (ARMは1,000社超の企業にテクノロジのライセンスを付与しているため、全体では携帯電話からサーバまで、さまざまなデバイスに搭載されている500億台超のARMプロセッサが含まれます)。

テクノロジ業界が重視しているARMの使用事例の中には、ストレージ、ネットワーキング、高パフォーマンスコンピューティングがあります。SUSE for ARMの詳細については、SUSEブログの「Introducing SUSE Linux Enterprise Server for ARM (SUSE Linux Enterprise Server for ARMの紹介)」をご覧ください。

Raspberry Piへの対応
ARMv8-Aの使用事例を調査する際は、Raspberry Piデバイス上のSUSE Linux Enterprise Server 12をチェックしてみてください。SUSE for ARMのテスト事例と、SUSE LinuxオペレーティングシステムをRaspberry Piの極めて大規模なユーザ人口(約1,000万人超)に導入する方法の両方で、SUSEの開発者とエンジニアは、SUSE Linux Enterprise Serverを小型で低価格のRaspberry Piデバイスにインストールしました。SUSE Linux Enterprise Server for Raspberry Piの詳細については、SUSEブログの「SUSE Linux Enterprise Server – on the Raspberry Pi (Raspberry Pi上のSUSE Linux Enterprise Server)」をご覧ください。

Intel Omni-Pathアーキテクチャのサポートによる高パフォーマンスコンピューティング

Service Pack 2は、高パフォーマンス(最大エクサスケールレベル)のIntel Omni-Path通信アーキテクチャのサポートにより、アジリティ向上の可能性をさらに高めます。

多数のアーキテクチャでの拡張Dockerのサポート

Service Pack 2では、追加プラットフォーム、すなわちSUSE Linux Enterprise Server for ARMプラットフォームとSUSE Linux Enterprise Server for z System上で、Dockerコンテナをサポートしています。アプリケーション配信用のコンテナを使用できる機能により、アプリケーションの迅速な配信と開発を求めるお客様の期待に沿うことができます。

セキュリティ強化機能

Service Pack 2では、アジリティを向上させ、加速するITのライフサイクルにより簡単に適応するためのツールを提供するため、認定されたFederal Information Processing Standard (米国連邦情報処理標準: FIPSFIPS) 140-2機能を提供することにより、激しさを増すサイバー攻撃から組織を守り、存続可能にします。認定により、SUSE Linux Enterprise Server 12がサポートしている暗号化アルゴリズムに明らかな弱点がないことを確認できるため、FIPS 140-2の実装によりデータを安心して保護できます。SUSEは、米国のNational Institute of Standards and Technology (NIST)認定を取得しているだけでなく、スウェーデンのCSEC認定も取得しています。

終わりのない適応ニーズ

考えてみると、これまで成功を収めるために新しいテクノロジが企業に適応を求めなかったときを挙げてみなさいと言われても、それはほぼ不可能です。

SUSEでは、急速に変化するビジネスの世界で成功を収めるために、進化するテクノロジに貴社のように適応できるよう取り組んでおり、SUSE Linux Enterprise Server 12 Service Pack 2はこうした取り組みの典型的な例です。企業が現在適用しなくてはならないテクノロジには、Software-definedコンピューティングで強化され、支援されている仮想化やクラウドテクノロジなどがあります。SUSEは現在これらのテクノロジをサポートしており、これらのテクノロジに加えて今後発生する新しいテクノロジへの適応もサポートしています。

SUSE OpenStack Cloud 7 — 新機能とビジネスでの利点

Mark Smith

Mark Smithは、SUSE OpenStack Cloudのグローバル製品マーケティングおよび戦略を指揮しています。エンタープライズコンピューティングで25年にわたる経験を持ち、テクノロジ関連のすべての業務に熱心に取り組んでいますが、中でも特に重視しているのが次にリリースするものやリリースが差し迫っているもの、さらにはビジネスに影響を及ぼすものです。SUSEに入社する前にはDellに在籍し、EMEAのエンタープライズ製品およびビジネス管理チームを指揮していました。

OpenStack Newtonのリリース

OpenStack Cloudソフトウェアの14番目のバージョンであるコード名Newtonが、2016年10月6日に公式にリリースされました。

これは、有名な物理学者であり数学者でもあるIsaac Newton卿にちなんで名付けられたわけではありませんが、Newton卿の有名な言葉である「もし私が人より遠くを見ることができているとすれば、それは巨人の肩に乗ったから」を想起させます。これは私にとって、コラボレーションの支持に酷似していると思われます。Newton卿は科学コミュニティで、人々の知識、英知、貢献、ひたむきな努力を明らかに称賛しました。それは、オープンソースの世界で、私たちすべてが真に尊重していることでもあります。

OpenStack Newtonは、スケーラビリティの向上、災害耐性の強化、汎用性の拡大を重視しています。このソリューションは、309の組織に属する2,581人の開発者、オペレータ、ユーザで構成される国際的なコミュニティの貢献によるものです。本当にすばらしい功績です。

OpenStackが企業やサービスプロバイダに選ばれるクラウドプラットフォームになったのは当然のことです。ベアメタル、仮想マシン、コンテナオーケストレーションフレームワークを1セットのAPIで管理する統合エンジンが備わっているためです。

SUSE OpenStack Cloud 7は、SUSEの最新のエンタープライズグレードのプライベートクラウドプラットフォームで、新たにリリースされたこのOpenStack Newtonコードをベースとしています。

それでは、新機能とビジネスでの利点について説明します。

SUSE OpenStack Cloud 7 — OpenStackの十分な価値を提供

OpenStackプライベートクラウドは、新しく俊敏で革新的なクラウドネイティブなワークロードの開発に最適なプラットフォームとして広く認知されています。さらに、DevOpsにも最適な環境とみなされています。これは間違いなく確かなことですが、一方で、既存の従来型のITインフラを変革する大きな可能性としてみなしている企業ユーザも増えています。

OpenStack FoundationエグゼクティブディレクターであるJonathan Bryce氏によると、「新しいワークロードをプラットフォームに取り込むだけにしては、クラウドの利点は多すぎる」ということです。多くの企業がこれに同意しています。そうした企業の多くが既存のITに多額の投資をしているため、既存のITを無視することはできません。それらの企業には、未開発のITインフラを使用して一から開発するという選択肢はありません。既存のITを用いて、効率性の向上、生産性の向上、コストの削減を推進したいと考えています。

再びIsaac Newton卿の言葉を引用すると、「我々はあまりにたくさんの壁を作ったが、橋は十分とはいえない」のです。

SUSE OpenStack Cloud 7は、ITの2つの世界に橋をかけ、従来のITインフラを進化させるとともに、アジリティとイノベーションを推進するプラットフォームを提供します。また、統合エンジンとして機能して、革新的な新しいアプリケーションやイニシアチブを想起させるとともに、既存のITやワークロードの変革をサポートします。

これは、実用面ではどのような意味があるでしょうか。

高可用性の向上と中断のないアップグレード

従来のビジネスクリティカルなワークロードには、基盤となる信頼性の高いプラットフォームが必要です。そうしたワークロードをクラウドにマイグレートするには、従来型のプラットフォームに期待される組み込みの信頼性が必要です。実際に、クラウドネイティブなワークロードでさえ、高可用性を備えたクラウド基盤が必要です。クラウドサービスは、依然として必要なときに存在する必要があります。

SUSE OpenStack Cloudは、クラウドコントロールプレーンとコンピューティングノードに、高可用性(HA)保護機能が自動的に導入されるよう設計されています。SUSE OpenStack Cloud 7を使用すれば、仮想マシン(VM)にも対応するよう拡張できます。クラウドインフラからプライベートクラウドで実行されているワークロードまで、HA保護機能が効果的に実行されます。

アップタイムを最大化し、サービスの中断を回避するため、中断のないアップグレード機能も備わっています。こうした機能とビジネス指向のリリースサイクル、長期サポートを組み合わせることで、アップタイムと生産性の最大化を重視し続けています。

これは、まさにSUSEのようなエンタープライズソリューションで豊富な経験を持つ企業に期待されていることです。

新しいContainer-as-a-Service (CaaS)機能

SUSE OpenStack Cloud 7ではDockerコンテナをフルサポートしており、Kubernetesをコンテナオーケストレーションフレームワークとして使用して、OpenStack Magnumの統合を通じて提供しています。これによりContainers-as-a-Service (CaaS)機能を提供されるため、新しく革新的なクラウドネイティブのワークロードとアプリケーションを設計し、構築できます。

Kubernetesによりマシンクラスタの作成が可能となり、クラウド環境でワークロードを導入、保守、拡張するための構成要素が提供されます。OpenStack Magnumにより、コンテナインフラのセットアップが自動化されるため、OpenStackクラウドにKubernetesを簡単に統合できます。OpenStack MagnumはOpenStackオーケストレーションサービス (Heat)上に構築されており、Kubernetesがコンテナインフラの作成に使用できる仮想マシンセットを作成します。ユーザはKubernetesを使用して、コンテナ化したワークロードを構築し、管理できます。

1つのOpenStackクラウドで、複数のコンテナやVMを同時にサポートできます。つまり、お客様は従来のVMベースのエンタープライズワークロードを実行すると同時に、同じインフラで新しいクラウドネイティブのアプリケーションを実行できます。

運用ワークロード用の統合Software-defined Storage

SUSE OpenStack Cloud 7は、OpenStack ManilaとCephFSをサポートしており、お客様がプライベートクラウドの1つのクラスタ内でブロックアクセス、オブジェクトアクセス、ファイルアクセスによって運用ワークロードを実行できる統合ストレージシステムを提供します。

SUSE Enterprise Storageの最新リリースは、Cephクラスタ上で実行されるPosix対応ファイルシステムであるCephFSをサポートしています。SUSE OpenStack Cloud 7は、CephFSドライバをOpenStack Manilaの一部として統合することで、この新しいストレージ機能を活用します。

OpenStack Manilaは、エンドユーザが複数の仮想マシン間で共有可能なファイルを定義できるファイル共有サービスです。多くのエンタープライズアプリケーションで、共有ファイルサーバがバックエンドストレージデバイスとして長年使用されてきたため、これは従来のワークロードをOpenStackに簡単に移行する際の重要な要素です。

そのほかに必要なもの

これらの新機能と拡張機能は、ITの2つの世界の架け橋となり、ビジネスでOpenStackの価値を十分に発揮する際の重要な要素です。

それでは、そのほかに必要なものは何でしょうか?

仮想化された既存のワークロードをクラウドに移行したい場合は、それらのワークロードが実行される特定のハイパーバイザをサポートする必要があります。SUSE OpenStack Cloudは、市場に出回っている多数のハイパーバイザをサポートしているため、安心できます。KVM、XEN、Hyper-V、VMware、さらにはIBMメインフレーム用IBM z/VMがサポートされています。なぜ必要なのか それは、お客様が希望するためです。お客様は、ワークロードをプライベートクラウドにより簡単に、ビジネスによって最も有益なタイミングで移行したいと考えています。

ここで、考慮すべき別の点があります。既存のITインフラをプライベートクラウドへと進化させるには、既存のハードウェアすべてをサポートする必要があります。OpenStack Cloudにとって、SUSE Linux Enterprise Serverは最適な基盤だと実証されており、幅広いサポートを提供し、最高の相互運用性を備えています。これらすべてを結集し、優れた投資保護を実現します。

重要な要素はもう1つあります。OpenStack Cloudプラットフォーム全体にわたってワールドクラスのサポートが必要な場合です。SUSEが、エンタープライズグレードのオープンソースソフトウェアソリューションのパイオニアであることは、すでにお気付きのことと思います。SUSEは、ワールドクラスのLinuxサポートを20年以上にわたり提供しています。SUSE OpenStack Cloudについては、ソリューションスタック全体にわたるサポートを提供しています。

これは周知の事実です。SUSEは常に、SUSE OpenStack Cloudを企業のオープンソースプライベートクラウドとして選択してもらえるよう取り組んでいます。

また、貴社がOpenStackの価値を十分に実感できるよう設計しています。

*OpenStackのNewtonリリースは、オースティンの東9番街にある歴史的に重要な家にちなんだものです。2016年春のOpenStack Summitは、オースティンで開催されました。

SUSEパートナーソフトウェアの認定

Kay Tate

Kay Tateは、SUSEで独立系ソフトウェアベンダ(ISV)プログラムマネージャを務め、主要な垂直産業およびカテゴリにおけるISVによるSUSEプラットフォームのサポートを推進しています。IBMで15年間にわたってUNIXおよびLinuxのISVと連携し、こうしたISVを対象としたプログラムを開発し、2009年からSUSEに勤務しています。SUSEパートナーソフトウェアカタログ、セールス担当者から要望のあったアプリケーションの採用、パートナー戦略の推進、SUSEのプロセスおよびISVのためのPartnerNetプロセスの合理化などを担当しています。

製品認定については、ワクワクする時期がやってきました。SUSECONで、SUSEはSUSE Readyプログラムの対象範囲を拡大し、長年対象となっているSUSE Linux Enterpriseポートフォリオに加え、SUSE OpenStack Cloud、SUSE Enterprise Storageを対象に含めると発表しました。これらのパートナー認定は、カタログに記載されます。SUSE OpenStack Cloudについては、次のパートナーからソリューションがすでに提供されています。

ストレージのサポートについてはこれまでカタログに掲載されていなかったため、SUSEではパートナーが最初の認定アプリケーションを掲載するようサポートしています。

その間、SUSE Linux Enterpriseパートナーがソリューションを最新化するようサポートするとともに、約30社の新規パートナーと200種類超のソリューションを前四半期に追加しています。リストは長すぎてここには掲載できませんので、 www.suse.com/susePSC/homeでお気に入りのソリューションをチェックしてアップデートしてください。パートナーがカタログに掲載するためにSUSEのサポートが必要な新規ソリューションやアップデートされたソリューションがある場合は、isv@suse.comまで電子メールでご連絡ください。