Geberit社は、UNIXを実行するIntel ItaniumベースのサーバからVMwareで仮想化された、SUSE® Linux Enterprise Server for SAP Applicationsを実行するIntel Xeonベースのブレードサーバに、SAP環境を完全にマイグレート。これらの新しいテクノロジにより、同社のミッションクリティカルなSAPアプリケー ションを実行するための、迅速で柔軟かつ効率的なプラットフォームが 実現した。

概要

スイスのラッパースヴィールに拠点を置くGeberit社は、衛生関連製品の大手メーカーで、世界中に約6,000人の従業員を擁す。ヨーロッパ、中国、および米国に16の製造施設を展開し、世界41ヶ国で製品を販売。2011年には21億スイスフランの売上を達成した。

課題

Geberit社は、ITサーバ環境を標準化して、コストの削減とIT運用の簡素化を図りたいと考えていた。また、Intel ItaniumベースのサーバからIntel Xeonプロセッサベースのブレードサーバにマイグレートすることで、SAP ERPソリューションの柔軟性を向上させることも望んでいた。

同社は、セールス、資材管理、請求書作成を含む多くのビジネスプロセスでSAPアプリケーションを活用している。現在、50台のSAPサーバ (SAP ERP、Business Warehouse、LES、TRM、Solution Manager、ポータル、オンラインショップ、テスト、開発など)で、25ヶ国のユーザ合計2,970人にサービスを提供している。最大1,300人の ユーザがSAPシステムで同時に作業し、最大規模のSAP NetWeaver Business Warehouseシステムには1.6TBのデータベースが使用されている。

SAP環境の重要性を考慮すると、ビジネスプロセス向けに高可用性と信頼性の高いパフォーマンスを実現することは必須であった。そこで、柔軟性を高 め、コストを削減するために、Geberit社はVMwareで実行される仮想サーバにSAP環境をマイグレートすることを決定した。

当社では、SUSEゴールドパートナーのFRITZ & MACZIOL社とともに、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsを選択した。このソリューションは、SAPソフトウェアにハイパフォーマンスをもたらす上、SUSEおよびSAP両社による応答性に優れたプロフェッショナルサポートも提供するからだ

SUSEソリューション

「当社では、SUSEゴールドパートナーのFRITZ & MACZIOL社とともに、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsを選択した。このソリューションは、SAPソフトウェアにハイパフォーマンスをもたらす上、 SUSEおよびSAP両社による応答性に優れたプロフェッショナルサポートも提供するからだ」と、Geberit社のSAPサービス部門責任者の Manfred Bantle氏は言う。

同社は、新しいブレードサーバ環境が24,000 SAPS (SAP Application Performance Standardユニット)を提供するようサイジングした。各実稼働システムは、専用ブレードサーバ上のSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsで実行される。追加のブレードサーバがVMware vSphereを実行し、SAPテスト、開発、およびQA環境を実行する複数のSUSE Linux Enterprise Server仮想マシンをホストする。

HP-UX からSUSE Linux Enterprise Server へのマイグレーションは、1 年以内に完了した。Geberit 社のチームは、社内SAP システム向けに、SUSE Linux Enterprise Server の標準設定を開発することからマイグレーションプロジェクトを開始した。業務の中断を避けるため、各マイグレーション作業は週末に行われた。

柔軟性を最大限に高めるため、Geberit 社はSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications がストレージエリアネットワークから直接起動するように設定した。また、セキュリティ強化のために、社内の全SAP システム向けに新しい仮想LAN を構築した。同社では、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications のデータレプリケーション機能を使用して、すべての実稼働SAP システムをミラーリングしている。

「SUSE Linux Enterprise は、HP-UX と同等あるいはそれを超えるパフォーマンスと信頼性をSAP アプリケーションにもたらしてくれる。しかも、コストは低く、柔軟性は高いという利点がある」と、Geberit 社のSAP システム管理者のDaniel Rothmund 氏は話す。「ファイルシステムのサイズをオンラインで変更できるため、ダウンタイムを回避し、ビジネスの継続性を向上させられる」

新しいサーバハードウェアとSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications へのマイグレーションに加え、同社ではOracleデータベースの最新バージョンへのアップグレードも実施した。

Geberit 社は、SUSE Linux Enterprise Server上で構築されているビジネス分析アプライアンス、SAP NetWeaver Business Warehouse Accelerator も導入した。

結果

SAP システムを、HP-UX を実行するItaniumベースのサーバからXeon ベースのブレードサーバ上のSUSE Linux Enterprise Server にマイグレートしたことで、Geberit 社はコストの大幅削減に成功した。ハードウェアコストを約50% 削減し、OS ソフトウェアライセンスコストについても同様の削減を達成した。

またパフォーマンスに関しては、SAP ERP で22%、ウェアハウス制御システムで60%、SAP NetWeaver Business Warehouse で最大30% 向上した。

「新しいハードウェアと、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications へのマイグレーションによって、SAP システムのパフォーマンスが大幅に向上した」と、Bantle 氏。「同様に、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications はSAP 自体にとっても最適な開発プラットフォームだ。おかげで、最新のSAP 機能をいち早くテストして導入できた」

SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications は、SAP Solution Managerコンポーネントを通じて、SUSE とSAP 両社による統合プライオリティサポートおよび保守サービスを提供する。このシームレスかつ応答性に優れたサービスは、ソフトウェアスタック全体に関連する サポートについての質問をすべて1 ヶ所で受け付けるため、管理作業の軽減と問題解決の迅速化につながる。

「SUSEとSAP両社によるプライオリティサポートは、非常に優れている」と、Bantle 氏は言う。「合同サポートチームはとても有能で、どのような問題が発生しても、常にタイムリーな解決策を提供してくれる。SUSE Linux Enterprise Server はSAP にとって最適なプラットフォームであるという当社の確信は、強まるばかりだ」