SUSEとMariaDB、IBM POWER8環境でLinuxのエコシステムを拡大

October 6, 2014


パートナーシップを通じMariaDB EnterpriseをSUSE Linux Enterprise Server 12向けに最適化、IBM Power Systemsサーバー環境の選択肢、サポート、拡張性を拡大

LAS VEGAS (IBM Enterprise2014)

※本リリースは10月 6日に米国・ラスベガスで発表されたプレスリリースの抄訳版です。

SUSE®とMariaDB Corporation(旧SkySQL)は本日、IBM Power Systems環境でのLinuxアプリケーションのエコシステム拡大に向けたパートナーシップを発表しました。これに伴い、顧客企業は、POWER8上で既存のITインフラの枠組みを活かしつつ、これまで以上に広範なアプリケーションを実行し、より高い柔軟性と豊富な選択肢を活用することが可能になります。今回のパートナーシップは、米国・ラスベガスで開催された、「IBM Enterprise2014」で発表されたもので、IBM Power Systems対応のLinuxとオープンソースのテクノロジーの開発に向け、今後5年間で10億ドルの投資支援を予定しています。

SUSEの社長兼ゼネラル・マネージャーのニルス・ブラウクマン(Nils Brauckmann)は、次のように述べています。「今回のMariaDBとのパートナーシップは、オープンソースがIBM Power Systemsにもたらす機会を意味します。私たちの強力なパートナーエコシステムの中でMariaDBと連携することで、お客様には、これまでにない画期的な方法で、既存のIT投資を最大限に活用しつつ、最新かつ強力なコンピューティング・アプリケーションやテクノロジーをご利用いただけます。」

MariaDB CorporationのCEOであるパトリック・サルナー(Patrik Sallner)氏は、次のように述べています。「今回のパートナーシップは、SUSEにとっても、IBMにとっても、そして、MariaDBのお客様やコミュニティにとっても勝利を意味します。SUSE Linux Enterprise Server 12とPOWER8プロセッサー搭載IBM Power Systemsサーバーの環境向けにMariaDBを最適化することで、エンタープライズのお客様には、圧倒的な拡張性と100%に近い可用性を備えたデータベース環境を容易に導入できる、理想的な手段が得られます。」

SUSEでは、近日中に発表予定のSUSE Linux Enterprise 12に関連し、複数のパートナーシップの発表を予定していますが、今回はその第一弾にあたります。SUSE Linux Enterprise 12は、最高の相互運用性を誇るプラットフォームの最新版であり、物理、仮想、クラウドの環境を横断し、ミッションクリティカルなコンピューティングを実現します。

MariaDB Enterpriseは、SUSE Linux Enterprise Server 12とIBM POWER8搭載サーバーの環境向けに最適化が図られます。SUSEとMariaDBでは、LinuxとPowerの機能・性能面でのメリットをより詳細に説明するため、顧客企業とパートナー向けのチューニング/最適化ガイドの発行を予定しています。今回のパートナーシップにより、顧客企業には、以下をはじめとする重要な技術的メリットが得られます。

  • 選択肢:SUSE Linux Enterprise Server 12では、Linuxとx86の環境で開発されたソフトウェアを、LinuxとPowerのリトルエンディアン・システム向けに容易に移植することができます。ユーザは、C++、Ruby PHP、Javaなどのコンパイル言語やスクリプト言語で開発された、これまで以上に広範なアプリケーションをPOWER8上で実行できます。
  • ハイパーバイザのサポート:IBM PowerKVMとSUSE Linux Enterprise Server 12、KVMの組み合わせにより、POWER8プロセッサによる、Linuxワークロードへの仮想化のサポートが実現します。
  • 拡張性:SUSE Linux Enterprise Server 12は、POWER8のコアあたり8スレッドをフル活用することで、より多数のタスクを同時に実行できます。
  • パフォーマンス:大容量のL3メモリキャッシュ構造によって、より高い密度で演算能力を発揮できる可能性が高まり、データ集約型のアプリケーションにとって最適な環境が得られます。
  • サポート:今回のパートナーシップにより、顧客企業はSUSEとMariaDBのエンタープライズ向けのサポート体制も活用できます。

IBMのPowerエコシステム/戦略担当バイスプレジデントのテリ・バーリン(Terri Virnig)氏は、次のように述べています。「お客様が求めているのは、オープンなテクノロジーを活用することで、ビッグデータの管理やクラウドコンピューティングの活用をより効果的に行うことのできる、新たな方法です。LAMPスタックの『M』として急浮上中のMariaDBデータベースと高信頼性のSUSE Linux Enterprise Server、優れた分析機能とクラウド機能を持つIBM Power Systems組み合わせは、お客様の目標達成を後押しします。」

SUSEとMariaDBとのパートナーシップに関する詳細は、suse.com/partners/alliance-partners/mariadbをご覧ください。SUSEのPower関連の取り組みについての詳細は、suse.com/partners/alliance-partners/ibmをご覧ください。

MariaDB Corporationについて

MariaDB Corporationは、オープンソースのリレーショナル・データベースという100億ドル規模のグローバル市場をリードするプロバイダです。同社のエンジニア主導の組織は、名高いMySQLプロジェクトを支えた著名な開発チームによって構築されたもので、トランザクショナル・データベース関連の経験年数の合計は500年を上回ります。MariaDBの活気あふれる開発コミュニティは、世界をリードするクラウド向けデータベースプラットフォームの構築という目標の達成に向け、新たな人材を育成しつつ、透明なイノベーションの実現に取り組んでいます。

MariaDBは、誕生以降、年間400%を超える成長率で普及が進んでおり、データベースのビッグ4ベンダーに取って代わる強力な選択肢となっています。そのテクノロジーは、SQLとNoSQLの分野を対象としており、クラウド対応で、従来型のMySQLアプリケーションをサポートします。MariaDBの現在のユーザ数は全世界で200万人以上に上り、HP社、Craigslist社、Deutsche Telekom社、Virgin Mobile社、Booking.com社などのグローバルブランドをはじめ、世界30カ国で500社の顧客を擁しています。

SUSEについて

SUSEは、オープンソースソフトウェアのパイオニア企業であり、信頼性と相互運用性に優れたLinuxおよびクラウドインフラソリューションを提供することで、企業のコントロール能力と柔軟性を高めています。その卓越したエンジニアリング能力、圧倒的品質のサービス、他の追随を許さないパートナーエコシステムは、20年以上の歴史を誇り、これに裏打ちされた製品とサポートは、顧客企業が複雑な要素を管理し、コストを削減し、自信を持ってミッションクリティカルサービスを提供できるよう支援しています。また、長期的な関係を構築することで、現在および将来にわたり、顧客が成功する上で欠くことのできない、より高度なイノベーションの開発・提供を実現しています。詳細についてはsuse.comをご覧ください。

◇ノベルおよびネットアイキューについて

ノベル株式会社とネットアイキュー株式会社は、The Attachmate Groupの日本法人です。The Attachmate Groupは、Attachmate、NetIQ、ノベル、SUSEの4事業部を統括しています。

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